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消費者に支持される「住宅リフォーム新時代」(2010.1)

 新居でのマンション生活が始まったときの感激・喜びは、何回やってもいいもので、その都度、マンション生活が楽しくなってくる。しかし、何も高額の新居に引っ越さなくとも、リフォームしただけでも、新居同様の新鮮な感激が味わえるのだから、きれいにリフォームされた中古マンションも、やはりいいものである。
 ときは今、「住宅リフォーム新時代」を迎えようとしている。平成21年8月の総選挙で圧勝した民主党政権のマニュフェストには、「住宅政策を転換する」として、その具体策の第1番目に、「リフォームを最重点に位置付ける」と、最重要視。その背景には、新築住宅の需要が減少し、21年度の新築住宅着工見通しも、100万戸割れが確定的。長期的にみても少子化時代、新築住宅の需要は細る一方だからだろう。
 そうした中、供給側もここへきて、マンションリフォームに一段と注力してきている。その現れが、従来のリフォーム工事の不明朗な見積もり方式を改めて、リフォームの総額を事前にきちんと決め、工事終了後の超過負担分は消費者には払わせないという「定価・定額制」商品の相次ぐ導入によるリフォーム市場の拡大策。

安心リフォームの「定価・定額制」の広がり

 もともと、リフォーム工事には、「壁をぶちぬいてみたら配管位置が違っていて、追加工事をしないとダメ」といったような、「ふたを開けてみないと、わからない」部分がある。このため、消費者のリフォーム工事への不安感は根強く、「追加工事が膨らんで、当初の見積もり価格の倍近くになってしまった」という話を、よく聞く。
 実際、リフォーム会社の消費者へのアンケートの調査結果でも、消費者の不安・不満として最も多いのが、「リフォームを注文する依頼先」で、「信頼できる業者を探すのが大変、面倒だ」「欠陥工事をされないか不安」「見積もりが高いのか安いのか、わからない」という声が圧倒的。こうした消費者の不安感の解消策として、供給側の一つの答えが、総額のわかりやすい「定価・定額制」の導入なのである。
 国も供給側も、ストック(市場)社会の中核として、住宅リフォームを考えており、その潜在需要もかなり大きいことから、消費者からも強く支持されている安心リフォームの定価・定額制が今後、主流となって定着するものと思われ、マンションリフォーム市場も、ますます花開いていこう。

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