「地域が求めていることは、何でもやる!」(2009.10)
このところ、不動産会社と地域との協力・連携関係が進み、活発
な地域貢献・共生活動が増えてきている。なかでも、「地域が求めていることは、何でもやる」と徹底的な地域活動で、地域住民と一体となっている会社がある。千葉県は九十九里浜に接する大網白里町にある「大里綜合管理」だ。どれほど徹底しているのか、訪問してみた。
「一隅を照らす」を経営理念に、「お客様第一を貫く」というしっかりした基本方針のもと、「現在、111もの地域貢献活動に携わっています」と、活動内容、目標、担当者、地域とに区分けされた111の一覧表を見せながら話す野老(ところ)真理子社長。
社員総勢35人が、それぞれ2つ3つの任務を持って、毎朝の周辺地域の清掃活動、駅前交通整理に始まり、草刈り、花植え、子育て・学童保育、子供英会話、各種コンサートの開催など、ありとあらゆる思いつくイベントが実施されている。なかには、地域の主婦が日替わりシェフとなって、毎日30食限定のランチを提供するレストラン運営や、「農業を考える会」、「まちづくりリーダー塾」、「病院を応援・掃除する会」、「はっぴーエンジェルの会」、「戦争体験を子供に伝える会」とかのユニークな活動もある。野老社長は、「社内はもちろん、地域の環境整備・地域貢献の徹底した活動と、当社の不動産事業とが混然一体となって支え合っている」と、効果も大きいという。
「新住民」と「地元住民」とのかかわりを大切に
東京・板橋のマンション会社「リブラン」と、その管理会社「リブランサービス」とが、「緑のカーテン」を取り入れた環境共生型マンションづくりを軸に、地域共生の新しいコミュニティ形成を図っているのもユニークだ。
具体的には、供給したマンションと町内会とのキズナを深めようと、マンションの新住民(管理組合)と地域住民(町内会)とが、互いの行事やイベントで交流しあい、一斉清掃、防災訓練、歳末警戒等の共同活動を展開する取り組みで、目下「エコヴィレッジ本蓮沼」(板橋区)をモデルケースとして、行っている。
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