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マンション居住者間のトラブルの現況(2009.7)

 あこがれのマイホーム――。しかし、マンションに入居してからは、現実のマンションライフが待ち受けている。1つは、居住者間の生活トラブルのこと。ペット飼育問題や隣近所の“生活音”の問題などである。もう1つは、建物の維持・管理のこと。つまり、わがマイホームの財産管理の問題で、長期修繕計画の作成や修繕積立金の問題等、財産価値を劣化させずに、どう維持・管理していくかである。
 こうしたマンション管理問題の現況の基礎データとなる「平成20年度マンション総合調査結果報告書」が平成21年4月に、国土交通省から公表された。この「総合調査」は、国勢調査並みのほぼ5年に1回、マンション管理の状況や居住者の意識等を、全国規模で把握するマンション管理に関する唯一公式な調査もの。
 それによると、注目されるのは、最近1年間の「生活トラブルの発生状況」。約8割のマンションが、何らかのトラブルを抱えており、発生したトラブルについては、「居住者間の行為、マナーをめぐるもの」が、63.4%と最も多く、ついで「建物の不具合」が36.8%、「費用負担のトラブル(その大部分は管理費等の滞納)」が32.0%となっている。

3大トラブルは、「違法駐車」「生活音」「ペット飼育」

 そのうち、「居住者間の行為、マナーをめぐるもの」の具体的内容を見ると、①「違法駐車(違法駐輪も含む)」が52.7%と最も多く、ついで②「生活音」(37.1%)、③「ペット飼育」(34.8%)の順で、この3つが、居住者間の「3大トラブル」となっている。「建物の不具合」トラブルについては、「水漏れ」(22.0%)が最も多く、ついで「雨漏り」(14.4%)。
こうした様々なトラブルの処理方法については、①「管理組合内で話し合った」が最も多く、ついで②「マンション管理業者に相談した」、③「当事者間で話し合った」の順。いずれにしろ、マンションは1つの建物の中に、共同で生活するものだから、居住者間の合意形成を上手にとって、トラブルをいかになくしていくかが、知恵の出しどころだろう。

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