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マンション経営の天国と地獄②
「個人オーナー型新興デベ、売上高1,000億円の厚い壁」

倒産の要因は、ほとんどが資金調達難

 個人オーナー型新興ディベロッパーが、2007年8月の「サブプライムローン問題」や08年9月の「リーマンショック」による世界金融危機の大激震で、マンション市場から一度にドーッと退場を余儀なくされたのは、どうしてなのだろうか。
 1990年代のバブル崩壊時なら、経営多角化や過大借金、海外投資の失敗等のさまざまな理由が挙げられようが、今回のケースはほとんどが金融の急収縮により資金の調達ができなかったことが、共通項になっている。
 内部留保のない新興デベは、資金調達できないことには何事も始まらない。黒字経営にも関わらず融資がつかなかったことが“突然死”のごとく倒れていった理由といえる。
 また、サブプライム以前に日本で起こった“不動産ファンドバブル”ともいうべき流動化ブームも要因の一つだった。3〜4年という短期間での、マンション用地の高値づかみ、売り値の吊り上げ等、もろもろの経営上の弱点が、地価暴落や銀行の貸渋りによって一挙に表面化し、経営危機の大津波に飲み込まれてしまったのだ。

「組織経営体制」への脱皮と確立が課題

 そもそもマンション分譲事業は、原価の土地と建築費とが高騰すると、利益が出なくなる。加えて、売り値が下がれば損失が雪だるま式に増えてしまう、という事業宿命を持っている。
 そうしたところへ、拡大一辺倒のボリューム経営をしていくと必ず、大きな壁にぶつかる。どんなに能力のある経営者でも、その実力の範囲を超えた供給規模になると、事業統制が利かなくなり、その後、破綻への道を歩んでしまうのが、これまでの実例であった。その分岐点が、「売上高1000億円」だ。戸数にして、年間2500戸位までの供給が限界となる。
 この壁を超えて、盤石の経営体制に持っていくには、上場大企業となって成功していった各社のような組織経営体制への脱皮と確立、つまり、一人のオーナー経営者の能力に頼る経営体制から、数人の優秀な経営者からなる組織的な近代経営体制へとシフトしていくことが重要であろう。

出典:月刊不動産流通2010.10

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